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つれづれなるままに,日々雑感を書き込んでいきます。。。
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嫡出性の有無による法定相続分差別
最高裁平成7年7月5日大法廷判決についての考察。


【法廷意見の骨子】(若干自己流解釈あり)

・事実婚主義を排して法律婚主義を採用
・重婚を禁止して一夫一婦制を採用
→これらは憲法の規定に反しないことはいうまでもない。

法律婚主義の採用→嫡出子と非嫡出子の間に区別が生ずる。
これはやむを得ない。なんていうか,当然。事実として差異があるんだから。

民法が法律婚主義を採用している以上,法定相続分は婚姻関係にある配偶者とその子を優遇してこれを定めている。
でも,非嫡出子にも一定の相続分を認めて保護を図っている。その点で,非嫡出子にも配慮は及んでいるんだ。

この調整を2分の1としたことが,立法理由との関連において「著しく不合理」であり,「合理的な裁量判断の限界を超えたもの」とはいえないから,憲法14条1項には反しない。


【反対意見の骨子】(若干自己流解釈あり)

多数意見は,
>法律婚主義の採用→嫡出子と非嫡出子の間に区別が生ずる。
というけれど,この「区別」は,非嫡出子が婚姻家族に属していないという「属性」を重視したものである。

個人の尊厳という民主主義の基本的理念に照らすと,「個人としての立場」ではなく,「属性」によって区別をする場合には,合理性の判断は,「単なる合理性の存否」によってなされるべきではなく,「立法自体の合理性及びその手段との実質的関連性についてより強い合理性の存否」が検討されるべき。

本件規定は,出生について何の責任も負わない非嫡出子を,その「属性」に基づいて法律上差別するものであって,「婚姻の尊重・保護という立法目的の枠を超えるもの」であり,立法目的と手段との実質的関連性は認められない。

なお,本件規定は,非嫡出子を嫡出子に比べて劣るものとする観念が社会的に受容される余地を作る重要な一原因となっているといえるから,少なくとも今日において,立法目的として非嫡出子の保護をも含んでいるというのは,ちゃんちゃらおかしい。

よって,少なくとも今日の時点においては,立法目的と手段との間に実質的関連性を失っているから,本件規定は合理性に強い疑念を持つ。

ちなみに,本件規定は違憲であるけれども,従来かかる法令を合憲有効なものとしてきたものを覆滅することは,著しく法的安定性を害すると認められるので,違憲判断に遡及効は与えず,従来本件規定の有効性を前提にしてなされた裁判,合意の効力は維持すべきである。


【私見】(ちょっと思ったこと)

法律婚主義自体の採用は立法裁量として認めてよい。
憲法に反するものでもない。

しかし,法律婚主義・一夫一婦制の目的は,「家族」の範囲を明確に限定することによって,法律関係を複雑なものとすることを予防することにあると思われる。

かかる目的からすると,認知によって親子関係が法律上明確に認められたものに対して,さらに差別を施す根拠として法律婚主義を持ち出すのは筋違い。

また,嫡出子と非嫡出子は,いずれも被相続人との関係においては2分の1の血を受け継いでいるのであり,法律婚における配偶者の血を受け継いでいないことを理由に相続分を減額するのはおかしい。

よって,本件規定は,立法理由との関連において著しく不合理といえるから,合理的理由のない差別として14条1項に反する。


※感想
立法目的を限定して独自に認定するのは怖すぎる。
やっぱり,立法目的は,一般に言われてるものをそのまま流用するのが無難なんだなあ,と思った。


【立法府の本音】(たぶん)

日本国は法律婚主義を採用するものである。
よって,法律婚に対する他者の侵入を認めるのはけしからん。

内縁配偶者(妾)に相続分を与えることなどあってはならない。

内縁配偶者との子(庶子)も,法律婚から生じたものではないのだから,本来は相続する権利など認める必要はない。

けど,一応血のつながりはあるから,半分だけ正当な権利を有しているものとして2分の1だけ相続分を認めてやろう。



【全体感想】

法廷意見は,立法府の本音に即してなされたものだと思います。
そういう意味で,立法府の方からすると,当然,ということになるのでしょうか。


反対意見の理屈は,すごい説得力を感じます。
答案を書くとしたら,これで十分なのではないでしょうか。

反対意見にもいろいろなものがあり,まったく的外れと思われるものもあるのですが,この判決についていえば,説得力があると思います。

ただ,ネックは,不遡及のところでしょうね。

判決前後では「合理的理由のある区別」になるといえるのでしょうか。

そこを突っ込まれると苦しい気がします。


そもそも私見を書きたくてまとめてみたのですが,ここで改めて書くと,論理のしょぼさにびっくりします。
まあ,これで点数はもらえないでしょうねorz


立法府の本音ですが,先の再婚禁止期間短縮論議のところで,立法府には,ものすごい保守的な方が存在しておられるということを感じました。

なぜか,離婚した「女性」は,一定期間再婚を自粛しろ。離婚した後にすぐ再婚するような軽い女性を,わが民法典は容認しない,みたいな雰囲気を感じてしまうのです。

そういう雰囲気をイメージして書いてみました。


ちなみに,6か月規定は,どう考えても合理性が説明つきません。
森林法の規定よりも合理性は薄いです。
争う手段があれば,最高裁ですら,違憲判断を下さざるを得ないように思います。

ただ,うまいことに,6か月の間に最高裁まで審理が進むシステムにはなってなくて,6か月過ぎれば訴えの利益を喪失しますから,直接合憲性を争うこと(抗告訴訟)は,現実的には難しいでしょう。

国賠では,「憲法の一義的な文言に違反している」とまではいえないから,請求は認められないですし。(現在の例外的場合を認める判例の下でも,「憲法上保障されている権利」とまでいえるかどうかは疑問)




辰巳の口述模試で題材として出たので,ちょっとまとめてみました。

あと勉強できるのは3日(24日は移動日)なのに,何してんだろorz


ちなみに,この事件は遺産分割審判に対する「即時抗告」「特別抗告」としてなされたもんなんですね。

家事審判法14条で,審判に対しては「即時抗告のみをすることができる。」としています。

今まで,即時抗告は手続きに関する付随的な裁判にのみすることができると思ってたので,ちょっと勉強になりました。


ってか,家事審判法も一応一通り見てたつもりなのに,なんでこんなに知識が入ってないんだろうorzorzorz


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